261_Portio_Scrape

261_endocervix.jpg今日の細胞は子宮膣部綿棒擦過標本です。ちなみに子宮頸癌の既往があり、放射線治療中でその評価をするための標本です。ご意見等々Comments欄へよろしくお願い致します。
ということで、大変ご無沙汰してしまっております。気がつけば一次試験も終了し、二次試験まであと一ヶ月というところまで来てしまい、今年はこちらまで手が回らない忙しさで、本当に申し訳ありません。細々とたま~に更新して続けてまいりますので、皆さんも気が向いた時にご覧になってください。

4 replies to “261_Portio_Scrape

  1.  こりお先生ご無沙汰しています。さおりん改め「りん」です。今年もよろしくお願いいたします。
     更新がお留守だったので、体調を壊したかと心配していましたが、御無事で安心しました☆
     所見です。
     大型の核に、同じく大型の細胞質を持つ扁平上皮と思われる細胞です。核腫大+でN/C比は高めですが、細胞自体が大型化している印象・細胞質内の空胞・染色性の異常・多核の所見から、放射性変化を考えます。
     良悪性の判断ですが、核は腫大し、クロマチンも増量しているように見えます。良性変化なら、核異型は示さないように思います。
     以上から、悪性放射性変化ではないかと思います。

  2. こりおさん、こんばんは。
    お忙しい中、新しい画像の掲載ありがとうございます。
    放射線治療中の評価の標本ですが、
    どう評価したら良いのかわからないので、所見を読みたいと思います。
    画像の中央全体に、ライトグリーンやオレンジG(エオジン?)が混在し不鮮明な部分があり、その中には、2個の大きな核と、空胞も認められます。
    大きな核のクロマチンは増量していて、右上の中央に染色性の変化した所があるものの、全体的にはゴツゴツしていて、生き生きしているようです。
    画像左隅に並んでいる、ヘマトキシリンに薄く染まっている核も、辺縁が確認出来、クロマチンも溶解状ではないようです。
    まとめると、
    中央の大きな核の細胞は悪性細胞で、放射線照射により、細胞質は腫大し、染色性の異常(tow-tone colors)、空砲化が認められる。
    核は、肥大して多核になってる、右上の核は、一部赤く染まっていて染色性の異常があるが、左下の核には、そういう変化はみられませんので、
    放射線量が不十分ということになるのでしょうか?
    よろしくおねがいします。

  3. はじめて書き込みをします。よろしくお願いします。
    放射線治療を判断する場合、2つのことを考える必要があると思います。
    1つは、放射線治療をする事により、癌細胞が死滅する効果があるか。
    2つは、放射線治療をする事により、癌細胞が死滅して消失したか。
    この写真は前者を判断するとすれば、放射線治療により巨大化し、空胞変性し、多核化などの変化を示している事から、放射線の効果があったと判断できると思います。ただ、治療前の癌細胞がどのようなタイプなのか分からないので、判断は慎重であるべきと考えますが。
    しかし、後者とすれば、治療終了してから4週間が経過しているかと治療前の癌細胞と比較することが重要な所見になると思います。今回はその記述がないことから、癌が残存しているかの判断は難しい思います。
    ご教授よろしくお願いします。

  4. りんさん、かんにんさん
    お返事遅れて申し訳ありません。詳細な所見ありがとうございました。
    レモンさん
    はじめまして。細胞所見および治療に際しての判断の仕方もコメントいただきありがとうございました。ちなみに細胞採取は放射線療法「中」に採取されました。治療前に判定された組織型は浸潤性扁平上皮癌です。
    りんさん、かんにんさんやレモンさんの所見の通り、巨大化や細胞質の空胞化などの所見から放射線の影響を受けた(効果のあった)細胞であると判定できると思います。

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